無事是名車
【第5回】2015年式 購入:2022年1月 購入時走行距離 11,400Km 現在走行距離 24,547km 燃費10.5km/ℓ
J.ハイド レクサスNX200t Fスポーツ 2023.03.18落ち着いている燃費
7年前の2ℓ直噴ターボであるため、燃費にはあまり期待していなかった。特に前車がデイーゼルのボルボV60クロスカントリーゆえに、軽油で燃費は15km/ℓ以上を常にマークしていたので、ハイオク仕様のNXは財布に厳しいと覚悟していた。
ところが気がつけば軽油もリッター140円代が日常的、ハイオクに至っては175円前後なので相変わらず30円以上の差はあるものの、軽油が安いというのは、もはや先入観でしかなさそうだ。
この1年でNXの燃費は10km/ℓを割ることはなく、2リッターターボの車としてはボルボXC60T5に次いで優秀に思える。しかもXC60は8速AT、NXは6速ATの違いに加え、後述するリアラゲッジルーム下段のサブトランクに20kg近くの撮影機材が満載である。
豊かな低中速トルクを味わう度、多少の燃費の悪さは致し方ないか、と感じているのはやや判官贔屓か?と自覚している有様だ。
カムカムエヴリバディ?
ナビゲーションには、少しだけ「違和感」を感じている。
普通に使用する分には、否定論者の多かった「タッチパッド」の操作性も快適で、普段からマウスを使わない自分にとっては、画面タッチパネル式より好印象だ。画面の位置も、逆光や斜光が入った際でも見易い場所にある。音声認識は、あともう一歩だが、走行中も有効な点は、同様に走行中もボタンで操作可能だったボルボと比べても満足している。
実は純正ナビゲーション付きの車に乗ったのは、2011年の秋に購入したE84、つまりBMW X1が最初であった。それまでは外付けの一体型ナビゲーションをつけることはあったが、結局取り付けたステーから低速時にガタガタと鳴きが出る事が多く、静粛性より低級音が耳につく有様だった。
X1は最後の?直列6気筒自然吸気という触れ込みもあり、極めて快適なドライビングSUVであった。しかし残念だったのは、はじめてオプション装着したせっかくの純正ナビゲーションの日本語音声が事務的であった事だ。大切なパッセンジャーがいたりすると妙に興醒めしてしまうし、急ぎの時にはやや神経を逆撫でされる口調だった。
ある日気がついて、ナビの言語を英語にして見たところ、その事務的なキャラクターは成りを顰め、夜のドライブなどはあたかも映画の世界に迷い込んだかのようであった。もちろんナビゲーション他の表示も英語になるので、当初は不便に感じたものの、それはすぐに慣れるレベルで、むしろ個人的には英語表記と音声に刺激を受けていた次第である。
以来、自車のナビゲーションの言語設定は全て英語にしている。
その後、乗り継いだボルボの2台のナビは、イギリスに数年留学していた妻に言わせるとBMWとは異なって、より地方の英語のようであるとの事だった。そのXC60もV60もおそらくは同じ女性の声のようにも聞こえた。
そして現在の初代NXも英語にしている。しかし、言語を英語にしても地名に関しては日本語のナレーションが混じってくるので、相当違和感がある。またメインの地図以外の高速出口のガイドや事故多発地帯などの文字表記も、日本語のままだ。
これでは海外から日本に駐在している外国人に使用されるのを、まるで拒否しているかのような仕様だ。おそらく、その方々はレクサスがターゲットとする、高所得者であるはずなのに、である。
グローバルブランドというなら、日本国内であってもナビゲーションの言語対応ぐらいはキッチリ英語にした方が良いのでは?と思う次第だ。自車としたBMWもボルボもナビゲーションは日本製だったので、レクサスができない訳はないと思うからである。
広大なラゲッジは二重奏
インテリア・空調をはじめ細かい使い勝手は、レクサス的文脈に仕立てられており、トヨタ系の操作系を経験していれば、まごつく事はないだろう。サイドブレーキも自動的にかかるタイプで、便利すぎて他の車に乗るのが怖くなるほどだ。
初代NXで、最も魅力的に感じたのは、広大なラゲッジルームだ。実は、通常のトランク容量は475ℓとクラスからすれば標準よりやや狭いと言わざるを得ない。大概のレポートでゴルフバック3個などと評されているので、あまり注目されない部分だ。ところが自車のようにガソリン車でタイヤ修理キット仕様の場合は、ラゲッジボードの下に、巨大なサブトランクが備わっている。
その正確な容量は不明だが、筆者の場合は撮影も仕事にしているので、使用頻度の低いものをそこに搭載するのである。内訳は重量級の三脚と予備のライトスタンド、アルミ2段の脚立、ドローン用の着陸パッドや中型レフ板に加えて、デリケートな床上に機材をのせるための1畳程度の厚みのある布シートを丸めて入れている。
それでもサブトランクには、まだ各コーナーに空間があるほどだ。
すぐに使用する機材は通常のラゲッジと後席に分けているが、カメラバックを積んでも運転席、助手席と合わせて3名分のスペースは十分に確保されている。同様の荷物を積んだボルボV60クロスカントリーではトランクと後席はいっぱいであり、助手席にはカメラバックが鎮座しているあり様だった。この点だけでも代替は成功だったと感じている。
次回は、車検時に薦められた夏タイヤの換装に関してお伝えする予定である。