STORY

Der FREIRAUM デア フライラウム “自由な余白” #03

ついに実車を見つけた

横川 謙司 フォルクスワーゲン・ゴルフ 2022.06.22

オーストリアの博物館に行ってきた

VWゴルフマニアの著者による、幻のゴルフキャンピングカー”ビショフベルガー”を独力で造り上げる過程を紹介する連載の3回目です。

Golf Caddyをベースにしたキャンピングカー、1/20模型を作って妄想、いや検証したところ、完全に「実車が欲しい」モードに入り、ネットの海を彷徨う日々。

Bischofberger Camperに始まり、Caddy Reisemobil、Golfpickup camper・・・などなど考えうる限りの言葉を検索ボックスに叩き込みます。ヒットする画像は、いわゆるトラックキャンパー形状のキャビンや、Audi100をベースにした車両たち。本命のGolf Caddyベースの一体モデルに関しては、DM37.315-(300万円弱)というカタログ画像などは目にするも、肝心の実車情報が一向に見つかりません。

あるスレッドでは、Caddyベースの方はプロトタイプが作られただけ、という記述も目にして、捜索は袋小路に。それでも諦めきれず、リストされる画像を流し見していると、ある時、スクロールする指が止まりました。

「え、あるんだ!?」

そのサムネールに写っていたのは、初代ゴルフのCピラー越しに佇むGolf Caddyベースのキャンパー。ボディには、まさしくBischofbergerの文字。これは夢にまで見た一台ではないか!!

写真のものはハイルーフ仕様で、私が探しているポップアップタイプとは違いますが、なんと、実車を持っている人がいたのです。その写真からたどり着いた先でわかったのは、オーストリアにとんでもないGolfコレクターがいること、このキャンパーを始め1/1、つまり実車のゴルフばかり100台以上持っていること、近々、私設ミュージアムとして公開予定があると言うこと。

「これはもう行くしかない!」ということで、さっそくオーナーであるJosef Juza氏に連絡し、訪問の約束をしたのでした。COVID-19前の、2019年のことです。

ウィーンからクルマで30分ほどの町にある、Golfsrudel(ゴルフの群れ)というミュージアム。探すまでもなく目に飛び込んでくるのは、二台の空港タラップ車。ゴルフキャディベースで、ブレーメン空港で働いていた車両です。いきなり、それが二台もあるのです。

Golfsrudel MUSEUMの外観。

個人のゴルフ・コレクターとしては世界一ではないかと思うそのコレクションは、巨大な工場のような建物の中に。驚き、立ち尽くし、唸りつつも笑うしかない圧巻のゴルフ帝国。

そのアイコンとも言えるタラップ・キャディを3Dプリントで作った1/43模型を手土産としてプレゼントしました。いやはや、すごい人がいたものです。

Josef Juza氏。手に持っているのは筆者が3Dプリントしたタラップ車の模型。

本家ウォルフスブルクの博物館も欲しがるというお宝ゴルフの数々もスルーできず、逸る心を抑えながら奥の間へ進むと、ヤツはいました。Golf Caddy Bischofberger Camper Stehhöhe...! いやホンモノですよ。感動のご対面です。

Josefは言います。「20年探して数年前にやっと手に入れたんだ」と。

この御仁にして、そこまで苦労した一台、とても売ってくれなんて言えません。滅多にお目にかかれないので、資料写真をたくさん撮らせてもらって、夢心地でオーストリアを後にしたのでした。Golfsrudel、ゴルフ好きはmust-visit!! です。

さぁ、いよいよ自作しかないのか……

Golf Caddy Bischofberger Camper Stehhöheと記念撮影する筆者。

GolfsrudelMuseum

Öffnungszeiten(営業時間)
vonAnfangApril–EndeOktober(4月上旬~10月下旬)
Sa.,So.,undFeiertagvon10.00–17.00Uhr(土・日・祝祭日10:00〜17:00)
Eintritt:9.-EuroErw.|Kinderbis15Jahrefrei(入場料:大人9ユーロ、子供「15歳まで」無料)

詳細はWEBページ上部の「KONTAKT」からお訊ねください。なおJosefさんはドイツ語オンリーなようです。

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