STORY

モノクロームの世界へ:2025年9月11日–14日、代官山ヒルサイドテラスで開催

PF編集部 2025.09.06

写真家・小川義文の監修で続く「アマチュア写真家育成プログラム」が、今年で11年目を迎える。恒例の写真展のテーマは、“モノクロームの世界へ”。デジタル全盛のいま、白と黒、そして無数のグレーだけで立ち上がる気配や質感、時間の手触りを見つめ直す4日間だ。半年にわたる講義や撮影実習を経た参加者が、風景・人物・花など日常の一瞬をモノクロ・インクジェットで約70点展示。モノクロ写真の原点と可能性に、正面から触れられる機会となる。

(左)長谷川みゆき「ありふれた日常でも、その時の心持ちと光によって変わる情景。風景も人も動物も、もう二度と同じ場面には出会えないと思い、心動かされた瞬間にシャッターを切ってみた。それだけでまたひとつ、私のストーリーが生まれる」(右)香葉村 亮「目に留まる写真を追い求めているうちに、被写体に自分を見ようとする感覚が生まれた。光を選び、被写体の中に何かしらの発見が仕込まれていたりする。写真による自己表現はどこまで可能であるか、を追求してみたい」

監修を務める小川氏は、自動車写真の第一人者として知られ、独自の“半逆光”の捉え方などを通じて表現の基礎を丁寧に伝えてきた。本展は、その継続的な学びの成果発表の場でもある。

色彩がなく、コントラストだけで物体や事象を表現できるモノクロームの写真には、マルチカラーの世界にはない想像力が創る人・見る人に問われる。日常にはある意味、あり得ない世界における価値観や意味合いを自問自答できる空間が、写真展の場には広がっているのではないだろうか。

(左)浅間純一 「『和の風景』をテーマにしてみたかった。日本人の深く根付いている精神のようなものを。昔の人は生活の中での時間の使い方や心のありようなどは、今とは比べものにならないほど豊かだったと思う」(右)塩川千賀子「濃くゆたかな影の中からそこで生まれたドラマが浮かびあがってくる。静寂だからこそ聞こえてくる人々の鼓動。都市とそこに生きる人々をテーマに創建時の姿に復元された東京駅丸の内駅舎を撮る」

開催情報

会期:2025年9月11日(木)〜9月14日(日)
時間:11:00〜18:00
会場:代官山ヒルサイドテラス エキシビションルーム(F棟)
住所:東京都渋谷区猿楽町18-8
入場:無料
主催:TokyoDays製作委員会

お問い合わせ:TokyoDays製作委員会事務局(宮崎)080-4172-1073

アクセス
東急東横線「代官山駅」より徒歩3分 。

関連リンク
https://tokyodays.jp/creative.html
https://hillsideterrace.com/events/16058/

PHOTO GALLERY

PICKUP